きらくん 【キミとボク、ボクとキミ】 少年と、その友達のお話です 感想、コメントは必ず設定掲示板の方へどうぞ 3/1018:38[編集] [ﾚｽをする] [最新順][古い順] きらくん 急いで教室へ向かう。 なんだか、階段がいつもより長く感じる。 上がった先には教頭が立っていた。 「こら、廊下では静かにしなさい!!」 相変わらず、すごい形相で言ってくる。 軽く会釈をして、そのまま走り去る。 半分無視だけど。 教室の前に着くと、クラス担任の声がした。 「氷葉君は遅刻か――」 「居ます!!」 勢いよくドアを開ける。 「はい、2分遅刻な」 先生が出席簿に書き込む。 「えー、なんでだよ」 クラスが笑いに包まれる。 ボクも笑っていた。 なんだか、楽しい気持ち。 「元はと言えばこいつがおせえからだよ」 そう言って、ボクを思い切り叩く 凄く痛かった。 でも、嫌ではなかった。 だって、楽しかったから。 「はいはい、人のせいにしない」 先生は半分呆れ顔になっている。クラスのみんなからも「いつものこと」などの声が聞こえる。 「これは本当だっつうの!!」 そして、ボクの髪を引っ張る。 やっぱり痛い。 「とにかく、席に着きなさい」 「はーい……」 ボクとキミ、二人とも席に着く。 確かに、今回はボクが悪いんだけどね。 悪いことしたかな……？ 3/1909:11[編集] きらくん 信号が青になる。 再び、キミと走りだす。 全力で走るのは久しぶりな気がした。 校門をくぐった時、チャイムがなる。 「い、急ぐぞ!!」 キミがボクの手を引く。 なんだか、暖かくて、嬉しくて。 とても、近くに感じて。 3/1822:47[編集] きらくん 制服……。 なかなか小さくならない。 早く身長伸びないかな……？ カバンをもって玄関へと急ぐ。 「行って来ます!!」 「あ、もう行くの？行ってらっしゃい」 ドアを勢いよく開ける。 その勢いのまま、全力で走る。 「おい、遅いぞ」 突然の声に、つい足を止める。 「ま、待っててくれたんだ……」 「当たり前だろ」 手を腰に当てて、誇らしげに言う。 少しだけ、少しだけだけど、ほっとした。 「でも、どうして？」 「いつも家の前で待ってるやつがいなかったら、心配するだろ。 べ、別に、お前なんかどうでもいいからな」 「う、うん……」 素直じゃあ無いけれど、いい人なんだよね。 「ほら、遅刻するぞ」 「え？あ、うん」 キミと走る。 そういえば、小学校の時もこんなことがあった。 ……あの時は逆だったけど。 「そういえば、昔もこんなことあったよな」 ボクはつい「え？」と声を出した。 考えてることを言われると、不思議な感覚になる。 なんか、自分の気持ちが見透かされてるみたいで。 「おい、止まれ」 そう言って、キミがボクを引っ張る。 少し転びそうになった。 「信号、赤だ」 いつの間にか、学校前の交差点に来ていた。 考え事を始めると、周りが見えなくなる。 ボクの悪いところかな……？ 3/1822:21[編集] きらくん 一話「誰でも良くない」 窓から日が指す。 朝が来た。 また、今日が来たみたい。 ボクはベッドから降りて、一階に行く。 洗面所に行くと、母が歯を磨いていた。 姉は、顔を洗っていた。 いつも通りの朝だった。 髪型を確認するために、鏡を見ると、姉がこっちを見ていた。 タオルで、顔を拭いてから口を開く。 「ぼうっとしてないで、おはようぐらい言いなさいよ」 「全く、もう少し優しく言えないの？」 母親が姉の頭を軽く叩く。 姉は、少し怒りっぽい。 でも、とてもしっかりしていて、自慢できる姉。 「ほら、顔洗うんでしょ？」 「あ、うん……」 ボクは蛇口を捻り、顔を洗う 水が冷たい。 ぼうっとしていた頭が一気にはっきりする。 リビングへ行き、朝食を食べる。別に、特別美味しいわけでは無いけれど、心が暖まる。 「ご飯食べる時間無いじゃん!! だから、起こしてって言ったのに!!」 姉は、いつの間にか制服を着て、学校へ行ってしまった。 学校……。 時計を見ると、出席確認まで20分……。 ボクも時間が無い。 「実、こんな時間までいて大丈夫なの？」 急かすような母の声。 急いで準備をする。 3/1816:23[編集] きらくん キミを待ち続けるボク。 理由なんて何も無い。 ただ、キミに会えるだけでいい。 でも、キミはまだ来ない。 ボクのことが嫌いなのかな？ たとえ、そうだとしてもボクは会いたい。 キミが側に居ないと、消えてしまいそうだから……。 3/1809:47[編集] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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