一剣

2019年1月10日(木)
【NO TITLE】
 「うえちゃん」の愛称で親しまれるラジオのアナウンサー・上柳昌彦氏。一昨年にニッポン放送を定年退職した後も、フリーランスとして活躍中だ▼番組では、さまざまなゲストと軽妙なトークを展開する氏だが、実はほとんどが初対面。だからこそ「『あなたの事をよく存じ上げています』という雰囲気を出す」ことを心掛ける。そのために事前に資料を読み込み、話の流れを考え抜く。相手の出身地や誕生日などを会話に織り込むことで、場を和ませ、会話を盛り上げる▼ただ、相手の話を引き出すのが目的なので、時には準備した内容を“捨てる勇気”も大切という。「8割以上は人の話を聞いている」と語る氏の座右の銘は「聞く力は偉大なり」だ(『定年ラジオ』三才ブックス)▼「聞く」とは、決して受動的な行為ではない。人は必ず相手の反応を見ながら話をするもの。良い聞き手がいてこそ、安心して話すことができる。心に寄り添い、励ましつつ、相手の言葉を待つ。“励ましの達人”は皆、聞き上手だ▼池田先生は「人間は、対話の中でこそ、真の人間に成長する。対話とは、相手から学ぶことである」と。実りある対話は「聞くこと」から。気取らず、気負わず、どこまでも誠実に、友の言葉に耳を傾けよう。

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