一剣

2020年3月26日(木)
【NO TITLE】
島根県の山間部には「たたら」と呼ばれる日本古来の製鉄法が今も残る。燃え盛る炉で三日三晩、砂鉄を溶かし、「玉鋼」という鉄を造る。その質の高さは現代の技術でも再現は難しいとされる▼一度、作業が始まれば、炉の中にある鉄の様子は分からない。だが、たたら師には、それを“見る”技があった。その日の砂鉄の手触り、炎の色、空気の流れ……。五感を研ぎ澄ませ、鉄に向き合うことから「誠実が美鋼を生む」といわれた▼心を鍛錬する中で一流の技は磨かれる。同県のドクター部の壮年は山間地域で診療所を開いて28年。「たった一人で診察するのに大切なこと」を問うと「多くの医療技術を持つ以上に、謙虚であることです」との答えが。孤独、惰性、慢心――祈りを根本に自身の心と戦うからこそ、患者の何げない一言や表情から病状に気付けるという▼人の見えない心を見抜く仏の力を「眼根清浄」という。神秘的な超能力などではない。衆生を救おうとする慈悲の一念が「智慧の眼」を開き、人々の悩みを見抜くことを可能にすると説く▼御書に「鉄は炎打てば剣となる」(958ページ)と。鉄は高温の炎で熱し、何度も打つことで不純物が除かれる。人間も同様に、たゆまぬ精神闘争の中で、宝剣のごとき人格が輝き始める。

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