一剣

2020年3月27日(金)
【NO TITLE】
 「うちにいる日は郵便の来るのがたのしみ」と語るのは文筆家の外山滋比古氏。「もうそろそろその頃合いだと思うころになると、玄関脇の郵便受けあたりに神経を向ける」と▼ダイレクトメール、雑誌や書籍類、仕事の連絡など、届いた郵便物を眺めながら分類するのも面白いという。中でも「表に平信、とことわってあるのは、とりたてて用件はありませんが、ということであって、もっとも心ひかれる」(『老いの練習帳』朝日新書)▼直接、訪ねるのがはばかられる昨今、「平信」をつづる機会が増えた。平信とは“無事のたより”の意味。催しの案内などと違って定型の書き方はないので、何を書こうか難儀することもある。必要に駆られてではなく、わざわざ自分のために心を砕いてくれた――その気持ちが伝わるから、受け取る人は平信を喜んでくれるのだろう▼古代ローマの哲人キケロは言った。「友情は数限りない大きな美点を持っているが、疑いもなく最大の美点は、良き希望で未来を照らし、魂が力を失い挫けることのないようにする、ということだ」(中務哲郎訳)▼終息の見えない新型コロナウイルスの感染拡大で気が滅入っている人も多い。だからこそ励まし合いたい。普段より時間がある今は、平信を記す好機でもある。

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