【イナウ（木幣）造り】 0pt.
遊星人nochiw
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┃ 野中 星 ┃
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★イナウ（木幣）はアイヌ民族のカムイノミ（神への祈り）を伴う総ての儀礼に付随する重要な要素である。
★イナウはアイヌ民族からカムイ（神）への贈り物でありカムイにとっての最も重要な宝物とみなされる。
★捧げ物であるが、それ自体が神体として祀られる物もある。
★イナウは別に「削りかけ」とも言われるように、主にナガバヤナギやミズキの木の棒にマキリ（小刀）で切り込みを付け、あるいは削って鉋屑状に薄く細長く削った剥片に各種各様のカールを与えて、装飾的に房状に形作ったものである。
★そしてこれに父系の系統を示す刻印（祖印）を刻み付ける。
★精巧なイナウを作れるようになったのは、鉄製の小刀がアイヌ社会に流入するようになってからの事であって、それ以前のイナウは専ら棒幣で、棒幣以外の各種イナウはその後に作られるようになったとみられている。
★また棒幣は、鉄製の小刀が流入する以前には、棒に黒曜石の包丁の刃を直角に当てて引っ掻き、数ヶ所に掻き綿の小塊をつけたものであったと考えられている。
〔アイヌ民族の歴史：榎森進〕
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